法人税や消費税の観点で、どこの国が移住をするのにおすすめかの説明をしていきます。
税金は国によって金額や種類などが異なりますので、生活水準が異なってくるのです。
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法人税が高い国TOP3とは
世界中の法人税を比較すると、全体的にヨーロッパが高い傾向です。その中でも、以下の3国は法人税が高くなっています。
フランス
フランスの法人税は実行税率で32.02%であり、全てが国税となります。しかし2022年以降に25%に引き下げると発表されています。また条件を満たした企業は15%の軽減税率が適用となります。
ポルトガル
ポルトガルの法人税は国税30%、地方税が1.5%で実効税率は31.5%で世界第二位です。ポルトガルは日本と同じ計算の仕方であり、会計上の利益に加算、また減算をしていきます。
オーストリア
オーストリアの法人税は全てが国税であり、法人税法22条によって一律25%と設定されています。
消費税が高い国TOP3とは
消費税が高い国をみると、ハンガリー、クロアチア、スウェーデンの他にデンマークやアイルランド、ノルウェーなどヨーロッパの国々が軒並み20%以上の消費税となっています。しかし学費や医療費が無料になったり、飲食など生活に最低限必要な項目が軽減税率の対象になるなど、多くの国民が納得しているケースが多いです。
ハンガリー
まずハンガリーですが、標準税率は27%です。以下のように軽減税率があり、18%と5%の項目があります。食料品や医療関連などが5%である他、学費が無料なので消費税が負担と考えていない人も多いようです。
引用:JETRO
クロアチア
クロアチアの消費税は25%と世界第2位となっています。しかし食料品や書籍は5%になるなど、軽減税率が導入されています。
スウェーデン
スウェーデンの消費税はクロアチアと同じで25%です。クロアチアと同じように軽減税率が導入され、食品が15%の他福祉や教育が非課税になるなど税金の使い用途がはっきりとしています。
法人税が安い国TOP3
次に法人税が安い国TOP3を説明していきます。
実際には法人税が0%の国もあるのですが、ここでは0%を除いた国で法人税が安い国の紹介をします。上記で法人税が高い国として、ヨーロッパの3か国をあげましたが、以下のように世界中で見ても法人税が安いヨーロッパの国もあります。
ハンガリー
ハンガリーの法人税は国税が全てで9%となっており、20~30%の国が多い中法人税が安いのがわかります。少なくてもEC加盟国の中では最も低い設定となっています。
アイルランド
アイルランドの法人税は12.5%と安く、地方税は課せられません。しかし2021年10月8日、法人税の最低税率を15%にすることを合意しました。
シンガポール
シンガポールの法人税は一律17%となっており、世界の中でも法人税の安い国といえます。
消費税が安い国TOP3とは
次に消費税が安い国を紹介していきます。カナダの他、多くのアジアの国がランクインしているのがわかります。
台湾
世界で消費税が最も安いのは台湾で5%です。(カナダと同率)台湾の消費税に相当する税金は「営業税」と呼ばれています。台湾で販売される商品やサービスは課税対象となりますが、その制度は内税方式であり、消費者は税金を含めた合計金額を支払うことになります。
課税方式はインボイス方式であるため、営利企業は「統一発票」と呼ばれる正式な発票を発行しており、これは日本の領収書に相当します。
カナダ
カナダも台湾と同じ5%で、世界で最も消費税が安い国です。カナダの消費税にあたる付加価値税は5%で、ほとんどの商品やサービスがこれに該当します。さらに以下のように日常生活に直接関連するものは非課税となることもあります。
引用:JETRO
マレーシア
マレーシアは台湾やカナダについで消費税が安い国で6%となっています。マレーシアは物品やサービス税が2018年でなくなり、売上税とサービス税が導入されるようになりました。サービス税は6%なのですが、売上税は5%もしくは10%となります。
物品税として、巻きバタコや自動車などの特定の品目に対して別途課されることがあります。
コストパフォーマンスが良い国とは
ここまで法人税、固定資産税、消費税が高い国、安い国をご紹介してきましたがこれらのデータを踏まえてコストパフォーマンスが良い国をご紹介します。
法人税や消費税が高いのはヨーロッパ
ここまで説明していきましたが、世界で見ると法人税や消費税が高い国に多くのヨーロッパの国が入っているのがわかります。しかし医療や教育費を無料にしたり、生活に直結する食品等に対する税金を減税対象にするなどの対策により、国民にとって納得のいく政策をしているのがうかがえます。
おすすめはシンガポールやマレーシア
ここまで法人税や消費税に関して説明をしてきましたが、税金の面でおすすめできるのはシンガポールやマレーシアです。これらの国は消費税が安く住民税が非課税であることが特徴的ですが、法人税もマレーシアが17~25%、シンガポールは17%でさらに地方税が課せられないことなどメリットが大きいのです。
マレーシアやシンガポールの法人税は安い
マレーシアは消費税が安いのが特徴ですが、法人税も原則24%であることから決して高くありません。法人も国内源泉所得のみが課税となります。
また一律で24%というわけではなく、以下のように17%になることもあります。
払込資本金 | 2020賦課年度以降の税率 |
1. 中小企業(SME)(払込資本金が250万リンギ以下)でかつ年間売上が5,000万リンギ以下の場合 | 課税所得60万リンギまで17%
課税所得60万リンギを超える分24% |
1.以外の場合 | 24% |
参照:JETRO
またマレーシアにはグループ・リリーフと利用することにより、当年度の調整後損出の70%までを同じグループ内の他に居住会社の所得と悩殺が可能です。
次にシンガポールですが税率は一律17%となっています。さらに繰り越し欠損金は、日本は10年と決まっていますがシンガポールは無期限です。また日本のようにキャピタルゲインに対して課税がなく地方税が課されることもないことから、日本と比べても法人の負担が少ないことがわかります。
シンガポールやマレーシアは消費税が安い
マレーシアはサービス税が一律6%となっており、シンガポールは消費税が7%です。つまり世界で最も消費税が安い台湾やカナダとほとんど変わりはありません。
シンガポールやマレーシアは住民税が非課税
シンガポールとマレーシアの共通の特徴として、住民税、相続税、贈与税が非課税なのです。また所得税に住民税を追加することもなく、多くの人がシンガポールやマレーシアに移住する理由となっているのです。